生きものの記録 (BS) 1955年

POINT:★ したいこと。
生きものの記録<普及版>生きものの記録<普及版>
あらすじ:
家庭裁判所に禁治産の審判が持ち込まれる。中島喜一は原水爆を恐れ、地下住宅を建築したりブラジルへ移住したりしようとしていたが、家族にとっては頭がおかしくなっているようにしか思えない。
監督:黒澤明 キャスト:三船敏郎、三好栄子、清水将夫、千秋実、青山京子
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喜一はそれまで頑張って仕事をして工場を建てるまでになっていたから、ブラジルにいくのも家を建てるのも不可能なことではない。しかし家族は現在の生活を変えたくなく、喜一の不安を鼻で笑う。たまたまテーマが原水爆ではあるのだけど、例えば暗闇に対して怖い時は電気をつけっぱなしにすればいいわけで、そういうレベルで可能なことで対処したいと思うのはごく自然なことだ。確かに暗闇は怖くても、つけっぱなしにする経済的余裕がなければあきらめてしまうし可能ならつけっぱにしとくだろう。逆につけっぱにできるのに我慢して暗闇で寝ることは、可能であるだけに多分耐え難い。そもそもたまたまそれが一般人の可処分所得で対応できる範囲を超えたとしても本人が可能なら本人の収入においてやるのは問題ないはずで、そういった点で自ら何の対処も出来なくなるというのはかなり絶望的な状況で、それでも何とかしようとした最後の結末が喜一の主張が認められればおきえなかった結末というあたり結構クル。そして喜一は家族の安全のために行動していて、家族は遺産が減るのを危惧している。全体的に静かな映画で、喜一以外の人を実に人間的に描いている部分がホラー的なのだけど、今からすれば原水爆は脅威ではないのだがこの映画が作られた前後で確か世界的に核廃絶の動きが盛り上がったりしたわけで、そういうのを勘案すると狂気と見られる事は後の世では案外普通だったり恐ろしいものと認知されたりするんだ。10年前の原爆を想起すると喜一の行動は笑えないし、数十年たってチェルノブイリ事故が起こったときにはまた笑えなくなるだろう、しかしそれからまた数十年たった今では喜一の行動はやはり常軌を逸してうつるのかもしれない。そういう面でその時代の常識っていうのはみんな当然と思ってもその一点にしかハイライトが当てられてないことが多い。
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